あなたにお姉ちゃんはいません
今日はお姉ちゃんと一緒にかくれんぼをすることにしました。
家は狭くて隠れる所もないので、近所の公園に行ってきます。
じゃんけんぽん。
勝ったので急いで隠れに行きます。
背後から数を数える声が聞こえます。
時間がないので慌てて近くのトンネルの遊具の中に隠れました。
もういいかい。
さあ、鬼が動き始めます。
向こうの方に行ったのでとりあえず一安心。
今のうちにもっとばれにくい場所に移動します。
高い塔の遊具の一番上まで来ました。
上から見下ろすと、キョロキョロしているお姉ちゃんが見えました。
笑いが止まらないので、しゃがんで堪えることにします。
暖かい日の日差しに、ついうとうとしてしまいます。
そのまましばらく経ちました。
公園に来た時は真上にあったお日様も、今や沈みかけです。
はっと目を覚まします。
少し肌寒くなってきました。
まだ見つかっていないのかと下を見てみるが、お姉ちゃんの姿はありません。
もしかしたら諦めて帰っちゃったのかもしれません。
塔を降りてしばらく周りを探し、家に帰ることにしました。
家を探してもお姉ちゃんはいませんでした。
まだ帰っていないのかとお母さんに聞くと...